鎌倉武者の甲冑騎乗戦・軍馬術、武芸としての乗馬1・紅葉台木曽馬牧場

「月刊秘伝2020年10月号(9月14日発売予定)」に掲載する予定の「馬上武芸(仮題)」記事に使用する写真を撮影するため、山梨県南都留郡鳴沢村にある紅葉台木曽馬牧場に行って来ました。 ここでは今や絶滅に瀕している貴重な日本の在来馬、主に木曽馬系統の和種馬を飼育し、同じく消え去ろうとしている日本独特の和式馬術に則った調教をしています。 撮影に使用した和種馬の体高は130cmから135cmで、戦国時代の軍馬と同じ。騎乗者の身長は男性が170cm前後で、当時の武者としては大柄ですが、女性は160cmで戦国時代の武者と同等です。 撮影時、弓を構えて突進する二回目の追物射(おものい)の際、二番目を駈ける騎馬武者の速度はでした。先頭の騎馬武者はそれよりもやや速かった筈です。大鎧を含めた騎乗者の総合重量は90kg-100kgに達していたものと思われ、小柄な和種馬の突進力が想像以上に強いことがわかります。 実際に襲歩(しゅうほ・ギャロップ)で集団突撃させてみてわかったことですが、後方、特に三番目の騎乗者の顔には先行する時速40キロ超の馬が蹴り上げた砂利と泥が飛び、とても顔をあげていられなかったとのことです。
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